特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約

第1章 実体規定

第3条 微生物の寄託の承認及び効果
(1)(a) 自国の特許手続上微生物の寄託を容認し又は要求する締約国は、いずれかの国際寄託当局に対する微生物の寄託を自国の特許手続上承認する。その承認には、国際寄託当局により示された寄託の事実及び日付の承認並びに国際寄託当局の分譲した微生物の試料は当該国際寄託当局に寄託された当該微生物の試料であるとの承認を含むものとする。
(b) 締約国は、(a)に規定する微生物の寄託について国際寄託当局の交付する受託証の写しを要求することができる。
(2) 締約国は、この条約及び規則に規定する事項に関する限り、この条約及び規則に定める要件と異なる要件又はこれらに定める要件に追加する要件を満たすことを要求してはならない。
第4条 再寄託
(1)(a) 国際寄託当局は、いずれかの理由、特に、次の理由により、寄託された微生物の試料を分譲することができない場合には、試料を分譲することができないことを確認した後速やかに、分譲することができない旨を理由とともに寄託者に通知する。この場合において、寄託者は、(2)の規定が適用される場合を除くほか、この(1)に定めるところにより、原寄託に係る微生物と同一の微生物の再寄託をする権利を有する。
  1.  寄託された微生物が生存していないこと。
  2.  寄託された微生物の試料を外国に送付することが必要であるが、当該外国への送付又は当該外国における受領がそれぞれ輸出又は輸入の制限により妨げられていること。
(b) 再寄託は、原寄託をした国際寄託当局にするものとする。ただし、
  1.  原寄託をした寄託機関がすべての種類の微生物について若しくは寄託された微生物の属する種類の微生物について国際寄託当局としての地位を喪失した場合又は原寄託をした国際寄託当局が寄託された微生物についての業務の遂行を一時的若しくは確定的に停止する場合には、再寄託は、他の国際寄託当局にするものとする。
  2.  (a)(ii)に規定する理由により試料を分譲することができない場合には、再寄託は、他の国際寄託当局にすることができる。
(c) 寄託者は、再寄託に当たり、再寄託される微生物が原寄託に係る微生物と同一である旨を陳述した文書に署名し、これを提出する。寄託者の陳述について争いがある場合には、立証責任は、関係法令の定めるところによる。
(d) 原寄託に係る微生物につき過去に交付されたすべての生存に関する証明書が当該微生物の生存を示していた場合において、寄託者が(a)の通知を受領した日から3箇月以内に再寄託をしたときは、再寄託は、原寄託をした日にしたものとして取り扱う。ただし、再寄託を(a)から(c)まで及び(e)の規定に従つてすることを条件とする。
(e) (b)(i)の規定が適用される場合において、(b)(i)に規定する国際寄託当局としての地位の喪失(国際寄託当局としての地位の終止又は限定)又は業務の遂行の停止が国際事務局により公表された日から6箇月以内に寄託者が(a)の通知を受領しないときは、(d)に規定する3箇月の期間は、当該公表の日から3箇月とする。
(2) 寄託された微生物が他の国際寄託当局に移送された場合には、当該他の国際寄託当局が当該微生物の試料を分譲することができる限り、(1)(a)に規定する権利は、生じない。