標章の国際登録に関するマドリッド協定及び同協定の議定書に基づく共通規則(特許庁仮訳)

第五章  事後指定及び変更

第24規則 (国際登録に対する事後指定)


(1)   [資格]
  (a)  締約国は、名義人が、その指定の時点において、協定第1条(2)及び第2条又は議定書第2条及び第9条の6の規定に基づき締約国を指定する資格を有している場合には、国際登録後、事後的になされる指定(以下「事後指定」という。)の対象となることができる。
  (b)  協定のみに支配される国際出願に基づく国際登録の名義人は、議定書に拘束されるが、協定に拘束されない締約国を指定することができる。ただし、その指定の時点において、その官庁が本国官庁となる締約国が議定書に拘束されること、又は名義人の変更が記録されている場合には、締約国若しくは少なくとも締約国の一が、新名義人が国際登録の名義人としての条件を満たすという点において、議定書に拘束されることを条件とする。
  (c)  議定書のみに支配される国際出願に基づく国際登録の名義人は、協定に拘束される締約国について、当該締約国が議定書にも拘束されるか否かにかかわらず指定することができる。ただし、その指定の時点において、その官庁が本国官庁となるその締約国が協定に拘束されること、又は名義人の変更が記録されている場合には、新名義人が国際登録の名義人としての条件を満たすという点について、締約国若しくは少なくとも締約国の一が協定に拘束され、かつ、国際登録が基礎登録に基づくものであること又はそれが基礎出願に基づくものであるときは当該出願が登録となったものであることのいずれかを条件とする。
(2)    [提出並びに様式及び署名]
  (a)
 事後指定は、名義人、本国官庁、又は名義人が提出を要求し関係する官庁がその提出を認めるときは当該関係官庁が、国際事務局に提出するものとする。ただし、
(i)  第7規則(1)の規定が適用される場合には、事後指定は、本国官庁が提出しなければならない。
(ii)  締約国が協定に基づき指定された場合には、事後指定は、本国官庁又は他の関係官庁が提出しなければならない。
  (b) 事後指定は、一通の公式様式により提出されるものとする。当該指定が名義人によって提出される場合には、名義人が署名するものとする。官庁によって提出される場合には、 当該官庁が署名するものとし、その官庁が要求する場合には、名義人も署名するものとする。官庁によって提出され、当該官庁が、名義人に署名することは要求しないが、 名義人も署名することを認める場合には、名義人もまた署名することができる。
(3)   [内容]
  (a)
 事後指定は、以下のものを含むか又は表示するものとする。
(i)  関係する国際登録の番号
(ii)  名義人の氏名又は名称及びあて先
(iii)  指定される締約国
(iv)  事後指定が関係する国際登録のすべての商品及びサービスに係る場合にはその事実、又は事後指定が関係する国際登録の商品及びサービスの一部のみに係る場合には、それらの商品及びサービス
(v)  支払われる手数料の額及び支払方法又は国際事務局に開設された口座から必要な手数料の額を引き落とすための指示並びに支払をなす者又は当該指示をする者の特定
(vi)  事後指定が官庁により提出された場合には、当該官庁がそれを受理した日
  (b)
 事後指定が第7規則(2)の規定に基づく通報を行った締約国に関係する場合には、その 事後指定は、その締約国の領域内における標章の使用意思の宣言書をも含むものとする。その宣言書は、当該締約国の要求に従い、
(i)  名義人自身により署名され、事後指定に添付された別個の公式様式により作成されるものとし、又は
(ii)  事後指定に含められるものとする。
  (c)
 事後指定には、
(i)  それぞれの場合に応じ、第9規則(4)(b)に規定する表示及び翻訳
(ii)  事後指定が、関係する国際登録に関する変更若しくは取消しについての記録の後に又は国際登録の更新の後に効果を生じる旨の申請をも含めることもできる。
  (d)  国際登録が基礎出願に基づくものである場合には、事後指定は、当該基礎出願が登録となった旨を証明し、かつ、当該登録の日付及び番号を表示する本国官庁により署名された宣言書を添付するものとする。ただし、かかる宣言書をすでに国際事務局が受領している場合を除く。
(4)   [手数料]
 事後指定は、料金表第5項に示す手数料の支払の対象とするものとする。
(5)   [欠陥]
  (a)  事後指定が該当する要件を満たしていないときは、(9)の規定に従うことを条件として、国際事務局は、その事実を名義人に及び事後指定が官庁によって提出されたときはその官庁に通報するものとする。
  (b)  欠陥が、国際事務局による欠陥の通報の日から三月以内に是正されないときは、事後指定は放棄されたものとみなされ、かつ、国際事務局は、その旨を名義人及び事後指定が官 庁によって提出された場合には当該官庁に同時に通報し、手数料を支払った者に、料金表第5.1項に示す基本手数料の二分の一に相当する額を差し引いた後に、納付された手数料を 返還するものとする。
  (c)  (a)及び(b)の規定にかかわらず、事後指定が(1)(b)又は(c)の規定に基づいて提出され、かつ、(1)(b)又は(c)の要件が、それぞれ場合に応じ、指定された締約国の一又は二以上に ついて満たされていない場合には、当該事後指定は、それらの締約国の指定を含まないものとみなされ、かつ、それらの締約国に関して既に支払われた付加手数料又は 個別手数料は払い戻されるものとする。すべての指定締約国について(1)(b)又は(c)の要件が満たされない場合には、(b)の規定を適用するものとする。
(6)   [事後指定の日]
  (a)  名義人により直接国際事務局に提出された事後指定は、(c)(i)の規定に従うことを条件として、国際事務局による受理の日を付すものとする。
  (b)  官庁により国際事務局に提出された事後指定は、(c)(i)の規定に従うことを条件として、当該官庁がこれを受理した日を付すものとする。ただし、その日から二月以内に当該指定を国際事務局が受理した場合に限る。 国際事務局が当該期間内に事後指定を受理しなかったときは、(c)(i)の規定に従うことを条件として、国際事務局が受理した日を付すものとする。
  (c)
 事後指定が適用される要件を満たさず、かつ、その欠陥が(5)(a)に規定する通報の日から三月以内に是正された場合には、
(i)  当該事後指定は、欠陥が(3)(a)(i)、(iii)及び(iv)並びに(b)(i)に規定する要件に関係する場合には、その指定が適正になった日を付すものとする。ただし、当該指定が指定官庁により国際事務局に提出され、かつ、その欠陥が(b)に規定する二月の期間内に是正された場合はこの限りでない。ただし書きの場合、事後指定は当該官庁が受理した日を付すものとする。
(ii)  (a)又は(b)の規定に基づき定められる日は、それぞれ場合に応じ、(3)(a)(i)、(iii)及び(iv)並びに(b)(i)の規定にいうもの以外の要件に関する欠陥によっては影響されないものとする。
  (d)  (a)、(b)及び(c)の規定にかかわらず、事後指定が(3)(c)(ii)の規定に従ってなされた申請を含む場合には、(a)、(b)又は(c)に規定する日付よりも遅い日付を付すことができる。
(7)   [記録及び通報]
 国際事務局は、事後指定が該当する要件を満たしていると認める場合には、国際登録簿にこれを記録し、事後指定において指定された締約国の官庁にその旨を通報し、かつ、同時に名義人、及び当該事後指定が官庁によって提出された場合には、当該官庁に通報するものとする。
(8)   [拒絶]
第16規則から第18規則までの規定を準用するものとする。
(9)   [事後指定とはみなされないもの]
 (2)(a)に規定される要件が満たされない場合には、事後指定は適切な指定とはみなされないものとし、また、国際事務局は送付者にその旨を通報するものとする。
(参照) 第17規則