日本国において国際寄託当局が行う特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づく微生物の寄託等に関する実施要綱

経済産業省告示第290号 施行:平成14年8月2日(適用:平成13年4月1日) 改正:平成16年告示第63号 施行:平成16年4月1日 (改正履歴)
第一条(通則)
第二条(原寄託申請)
第三条(微生物の提出の省略)
第四条(微生物の形態等)
第五条(受託の拒否)
第六条(微生物についての受託等)
第七条(取り下げられたものとみなす旨の通知等)
第八条(受託証の交付)
第九条(再寄託申請)
第十条(準用)
第十一条(移送に係る寄託)
第十二条(科学的性質及び分類学上の位置の表示等)
第十三条(生存試験)
第十四条(生存に関する証明)
第十五条(分譲)
第十六条(分譲の拒否)
第十七条(培養及び保管に用いた条件を記載した文書の請求)
第十八条(分譲の通知)
第十九条(条約第四条(1)(a)の規定による通知)
第二十条(科学的性質及び分類学上の位置を記載した文書の請求)
第二十一条(受託する微生物の種類)
第二十二条(賠償責任)
第二十三条(言語)
第二十四条(手数料)
第二十五条(微生物の廃棄)
第二十六条(規程の届出)
附 則

 
第一条(通則)
 日本国において国際寄託当局が行う特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約(以下「条約」という。)に基づく微生物の寄託等については、この実施要綱の定めるところによる。
 
第二条(原寄託申請)
 第九条及び第十一条の場合を除き、微生物の寄託をしようとする者は、その微生物及び国際寄託当局の長が定める申請書を国際寄託当局の長に提出しなければならない。
 
第三条(微生物の提出の省略)
 前条の申請(以下「原寄託申請」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合には、前条の微生物の提出に代えてその微生物に係る受託証の写しを提出することができる。
その原寄託申請に係る微生物が既に特許法(注:施行規則)第二十七条の二第一項の規定により特許庁長官の指定する機関(以下「指定機関」という。)に寄託されているとき
特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づく規則(以下「規則」という。)5.1(e)(規則4.3において準用する場合を含む。)に基づく移送が行われたとき
 
第四条(微生物の形態等)
 微生物の原寄託をしようとする者は、国際寄託当局が条約上の国際寄託当局としての業務を遂行するために必要な量の微生物を提出しなければならない。
 前項の微生物の提出の方法は、国際寄託当局の長が定めるものとする。
 
第五条(受託の拒否)
 国際寄託当局の長は、次に掲げる場合は、その微生物についての受託を拒否することができる。
その微生物が第二十一条の規定により国際寄託機関の長が定めた種類の微生物でないとき
国際寄託当局がその微生物につき条約及び規則に従って行わなければならない業務を技術的に遂行することができないとき
その微生物が明らかに失われている状態又は科学的理由によりその微生物について受託することができない状態で寄託されたとき
 国際寄託当局の長は、前項の規定により受託を拒否したときは、その旨を理由を付して微生物の原寄託をしようとする者に通知するものとする。
 
第六条(微生物についての受託等)
 国際寄託当局の長は、原寄託申請が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、その原寄託申請に係る微生物について受託するものとする。
第四条第一項の要件を満たしていないとき
第四条第二項に基づき国際寄託当局の長が定める方法に反するとき
第二条の申請書が日本語で作成されていないとき
第二十四条第一項の規定により納付すべき手数料を納付しないとき
その原寄託申請に係る微生物が前条第一項各号のいずれかに該当するとき
 国際寄託当局の長は、原寄託申請が前項第一号から第四号までの各号のいずれかに該当するときは、相当の期間を指定して、書面により手続の補正をすることを求めるものとする。
 国際寄託当局の長は、前項の規定により手続の補正をすることを求められた者が手続の補正をしたときは、その原寄託申請に係る微生物について受託するものとする。
 
第七条(取り下げられたものとみなす旨の通知等)
 国際寄託当局の長は、前条第二項の規定により手続の補正をすることを求められた者が同項の規定により指定した期間内にその補正をしないときは、その原寄託申請が取り下げられたものとみなす。
 この場合において、国際寄託当局の長は、その旨を微生物の原寄託をしようとする者に通知するものとする。
 
第八条(受託証の交付)
 国際寄託当局の長は、原寄託申請に係る微生物について受託したときは、寄託者に対し、受託証を交付するものとする。
 
第九条(再寄託申請)
 条約第四条の再寄託をしようとする者は、その微生物及び国際寄託当局の長が定める様式の申請書を国際寄託当局の長に提出しなければならない。
 
第十条(準用)
 第四条から第八条までの規定は、前条の再寄託に準用する。
 
第十一条(移送に係る寄託)
 国際寄託当局の長は、規則5.1(a)(i)(規則4.3において準用する場合を含む。)の移送に係る微生物を受領したときは、寄託者に対し、受託証を交付するものとする。
 
第十二条(科学的性質及び分類学上の位置の表示等)
 寄託者は、第二条若しくは第九条の申請書又は第十一条の場合にあっては、その移送に係る寄託の申請書にその寄託に係る微生物の科学的性質又は分類学上の位置を記載しなかったときは、後日これを表示することができる。
 寄託者は、既にした微生物の科学的性質又は分類学上の位置の記載について修正をすることができる。
 前二項の表示又は修正は、国際寄託当局の長が定める様式によりしなければならない。
 第一項の表示又は第二項の修正をした寄託者は、その表示又はその修正に関し、証明を請求することができる。
 前項の請求は、第一項の表示又は第二項の修正と同時にする場合を除き、国際寄託当局の長が定める様式によりしなければならない。
 
第十三条(生存試験)
 国際寄託当局の長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、寄託された微生物について生存試験を行うものとする。
原寄託、再寄託又は移送が行われたとき
寄託者の請求があったとき
国際寄託当局の長が寄託された微生物の保管に必要であると認めたとき
 前項第二号の請求は、国際寄託当局の長が定める様式によりしなければならない。
 
第十四条(生存に関する証明)
 国際寄託当局の長は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、寄託された微生物についての生存に関する証明書を交付するものとする。
原寄託、再寄託又は移送が行われたとき 寄託者
寄託者の請求があったとき 寄託者
次条第一項の規定により寄託された微生物の試料の分譲を受けた者の請求があったとき 請求人
 前項第三号の請求は、次条第一項の請求と同時にすることができる。
 第一項第二号及び第三号の請求は、前条第一項第三号の場合を除き、国際寄託当局の長が定める様式によりしなければならない。
 
第十五条(分譲)
 国際寄託当局の長は、規則11.111.2又は11.3の規定により次の各号に掲げる者の請求があったときは、次条の規定により拒否する場合を除き、寄託された微生物の試料を分譲するものとする。
工業所有権庁
寄託者又はその寄託者に係る微生物の試料を分譲することについて承諾を得た者
寄託された微生物の試料の分譲について法令上の資格を有する者
 前項の請求は、国際寄託当局の長が定める様式によりしなければならない。
 
第十六条(分譲の拒否)
 国際寄託当局の長は、前条第一項の請求に係る微生物が健康又は環境に対し害を及ぼし、又は及ぼすおそれのある性質を有する場合において、請求人がその微生物を管理することができないと認めたときは、その微生物の試料の分譲を拒否することができる。
 
第十七条(培養及び保管に用いた条件を記載した文書の請求)
 第十五条第一項の規定により、寄託された微生物の試料の分譲を請求する者は、その微生物の培養及び保管に用いた条件を記載した文書を請求することができる。
 前項の請求は、第十五条第一項の請求と同時にしなければならない。
 
第十八条(分譲の通知)
 国際寄託当局の長は、第十五条第一項の規定により、寄託された微生物の試料を分譲したときは、寄託者に対し、規則11.4(g)による通知をするものとする。
 
第十九条(条約第四条(1)(a)の規定による通知)
 国際寄託当局の長は、寄託された微生物の試料を分譲することができないことを確認したときは、その旨を理由を付して寄託者に通知するものとする。
 
第二十条(科学的性質及び分類学上の位置を記載した文書の請求)
 第十五条第一項の規定により、寄託された微生物の試料の分譲を受けることができる者は、その微生物の科学的性質及び分類学上の位置を記載した文書を請求することができる。
 前項の請求は、国際寄託当局の長が定める様式によりしなければならない。
 
第二十一条(受託する微生物の種類)
 国際寄託当局が受託する微生物の種類については、国榛寄託当局の長が定めるものとする。
 
第二十二条(賠償責任)
 国際寄託当局の長は、条約上の国際寄託当局としての業務から生じた損害については、一切の責任を負わないものとする。
 
第二十三条(言語)
 書面は、第二項及び第三項に規定するものを除き、日本語で作成しなければならない。
 委任状その他の添付書類であって外国語で作成したものには、日本語による翻訳文を添付しなければならない。
 第十五条第二項の請求書は、日本語その他国際寄託当局の長が定める言語で作成しなければならない.
 
第二十四条(手数料)
 次の各号のいずれかに該当する者は、国際寄託当局の長が特許庁長官の承認を得て、実費を勘案して定める額の手数料を納付しなければならない。
第二条又は第九条の規定により原寄託又は再寄託に係る申請書等を提出する者
第十二条第四項の規定により科学的性質若しくは分類学上の位置の表示又は修正に関し証明を請求する者
第十三条第一項の規定により生存試験を行.うことを請求する者
第十四条第一項の規定により生存に関する証明書の交付を請求する者
第十五条第一項の規定により微生物の試料の分譲を請求する者(第十五条第一項第一号に掲げる者を除く。次号において同じ。)
第二十条第一項の規定により科学的性質及び分類学上の位置を記載した文書を請求する者
 前項の手数料の納付の方法は、国際寄託当局の長が定めるものとする。
(改正):H16告示63 H160401
 納付された手数料は、返還しないものとする。
(改正):H16告示63 H160401 第三項削除
 
第二十五条(微生物の廃棄)
 第五条第一項の規定により受託を拒否された微生物、寄託に関して取り下げられた申請に係る微生物、又は規則9.1に定める期間を経過した寄託に係る微生物は、国際寄託当局において廃棄するものとする。
 
第二十六条(規程の届出)
 国際寄託当局の長は、この実施要綱に基づき、国際寄託当局が行う特許出願に係る微生物の寄託等に関する規程を定め、特許庁長官へ届け出なければならない。
 
附 則
 この実施要綱は、公布の日から施行し、平成十三年四月一日から適用する。